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FIELD LAYER

わたしたちについて

異なる場所にある記録を、
一人の人間を起点に重ねる。

制度の区切りが、人生の断絶になっている。

子どもをめぐる情報は、足りていないわけではありません。園のICT、学校の業務システム、家庭の写真、連絡帳、医療、地域のサービス、習い事。記録はすでに、いたるところで生まれています。

足りなくなるのは、人が場所をまたぐときです。卒園する。転園する。進学する。引っ越す。サービスを解約する。そのたびに、それまで積み上がってきたものは読めなくなります。

これは技術が未熟だから起きていることではありません。それぞれのしくみが、それぞれの事情に合わせて正しく作られてきた結果として起きています。

記録は残っている。
しかし、次の場所へは渡らない。

つなぐ、ではなく、重ねる。

「つなぐ」という言葉には、どこかで一本化していく響きがあります。わたしたちがやろうとしているのは、それぞれの場所を一つにまとめることではありません。

それぞれがそのまま存在し続けたうえで、一人の人間を起点にして、その上に薄い層を重ねる。単独では読み取れなかったことが、別の場所の記録と重なったときに見えてくる。層とは、その重なりのことです。

判断と責任は、人に残す。

技術が担うのは、記録を整理し、文脈や変化を見えるようにし、気づきを支えるところまでです。評価しない。点数化しない。他者と比較しない。診断しない。将来を断定しない。人に代わって決めない。

「以前より協調性が高くなっています」は、記録が示せる範囲を越えた断定です。「四月の記録では一人で取り組む場面が多く、今回の記録では友達に道具を渡す場面が記録されています」であれば、根拠は記録の中にあり、解釈の余地は人の側に残ります。扱うのは後者だけです。

わたしたちの行動原則

現場を止めない
記録のために現場の時間を削らない。入力を増やす前に、すでにある情報の使われ方を変えられないかを考える。
置き換えない
それぞれの場所にあるしくみ・記録・慣れを尊重する。捨てさせることを前提にした提案はしない。
本人を軸にする
記録の持ち主は施設でも事業者でもなく本人。将来、本人が受け取れる形で設計する。
間違えることを前提にする
人も機械も必ず間違える。禁じるのではなく、戻せること、履歴が残ること、訂正できることを標準にする。
判断を人に残す
材料を揃えるところまでが役割。確定するのも、責任を持つのも人。